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実はO脚にも関係する!こんな遊び知っていますか?

こんな遊び知っていますか?
実は以前テレビの身体の実験のようなコーナーでも紹介されていたものです。

遊びといいますが、O脚にも大きく関係することですので、最後までぜひお読み下さいね。
画像のように背中合わせで立ちます。
(画像のクオリティに関しては・・・すみません)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この二人の足元に札束を置きます。
この状態からかがんで、札束を取ることができれば、それあげちゃいます!という企画です。

企画にするくらいですから想像が付くかと思いますが
結果として、足元の札束は取れません!
簡単そうに見えますが、これできないんですよ。

実際やって見るとわかるんですが
普通にかがもうとすると、おしりとおしりがぶつかり、それ以上かがめなくなってしまいます。

それじゃあ、おしりが当たらないようにかがめば良いかと言うと、そうも行きません。
なぜなら、前にかがむ為には股関節を曲げる必要があります。
この時、前屈に伴い重心も前に移動していきます。
すると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前に転がっていってしまいます。
なぜ転がるのでしょう?わかりやすく説明ができるよう少しお話をさせて下さい。
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『重心』
聞いたことのある言葉ですが、なんだかよくわかってない言葉ではないでしょうか?
重心はだいたいですがおへそのちょっと下にあると言われています。

その重心から床に向かって垂直に下ろした線、これを重心線と言います。

もうひとつ『支持基底面』
身体や物を支えている底面を外側の先に囲まれた部分
支持基底面は大きければ大きいほど、その物体は安定します。

同じティッシュ箱でも支持基底面が広いほうが安定します。

そして、重心線が支持基底面から外に出てしますと、身体や物は転がってしまうのです。

足も一緒です。
足を開いている方が支持基底面が広くなり、身体が安定するのです。

では、札束の話に戻ります!
身体を前に倒していくと前に転がってしまうのはなぜ!?
というお話をしていました。

身体を前に倒して行くと、あるところで重心線が支持基底面より外に出てしまいます。

すると身体は前に倒れてしまいます。

でも前屈で手が床に付く人がいますよね?
これはなぜでしょう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは前に身体を倒している分、後ろに重心線を移動しているのです。
重心線を移動させる時に、実はお尻を後ろに引いているのです。
ようやく実験の話に辿り着きました。
札束を取るために前にかがむ

重心線が前に移動していく

倒れないように重心線を後ろに移動させる為お尻を後ろに引く

でも、背中合わせに人がいるから、後ろにお尻がひけない
ということです。
やはりこの実験で札束を取るのは難しいわけです。
こんなふうに倒れられる方は別ですが・・・

 

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この話がO脚にどう関係しているか?
人間が立った時の支持基底面は足の裏です。

支持基底面の中央に重心が位置するほどに身体は安定します。

例えば、こんな姿勢ではどうでしょう?

 

 

 

 

 

 

 

 

体重が前方にかかっているように見えます。
このような姿勢では
ただ立っているだけで前に倒れていかないよう、余計な力を使ってしまいます。
無駄な筋肉を常に緊張させている結果O脚になることがあるのです。

また足がむくんだり、すぐ足が疲れてしまったり、腰が痛くなってしまったり。
動く時に必要な筋肉をただ安静にして立っているだけの時に使っていたら、疲れるのも無理あり
ません!

ずっと悩んできたO脚、なかなか改善しない腰痛、1日の終わりにどっとくる足の疲れなど、症
状は同じでも原因は様々です。

根本改善には、その方にあったアプローチが大事です。

 

 

西新宿 おくがわ整体院

HP http://www.okugawaseitai.com/

TEL 03-6805-9343

東京都新宿区西新宿8-19-1 小林ビル612号

O脚整体でお腹ぽっこりが改善した!?

当院のO脚整体の特徴は、根本改善を目指しているということです。

とにかく無理矢理に足と足の隙間を狭くする
確かにO脚でお悩みの方は見た目が気になっている方も多いかもしれませんが、無理やりという
のは身体に良いとは言えませんよね。

その為当院では、その方の本来のあるべき姿に戻す。ことを目指しています。

本来あるべき姿に近づけた結果、身体の動きや姿勢などが整い、結果O脚が改善するということ
です。

当院では、まずは普段の生活で身につけてしまった癖で緊張した部分をほぐします。しかし、こ
れだけでは根本改善とはなりません。

せっかく施術でほぐれた部分が、今までの癖でまた同じように緊張してしまっては根本的な改善
とはなりませんので、この癖を取るような体操をご案内しています。

今後しばらくは使う身体ですから、大事に扱わなければいけません。

当院のO脚整体ではビフォーアフターの写真をお撮りするサービスを行っております。
確実にご本人にも変化があったことを感じてほしい為、このようなサービスをしています。

その際に、痩せたように感じる、とおっしゃる方がいらっしゃるんです。

またまた。

そんなはずがないでしょうが。

痩せるってキワード出せばいいってもんじゃない!

と思われるかもしれませんが。

お写真を確認すると実際そう感じます。

変化のあった方々のお写真をお見せしたいところですが、お客様のお写真をお見せするわけには
行きませんので、私の身体でなぜそんなことが起こったのか、ご説明致します。

写真を見てみます。

Before

 

 

 

 

 

 

 

 

After

 

 

 

 

 

 

 

 

Beforeではお腹がぽっこり出ていたのが
Afterでは、お腹真っ平らです!

もちろんお腹のお肉が施術者の指に吸い込まれていくというミラクルなことが起こったわけでは
なく、単に姿勢が良くなったということなのです。

Beforeでは
おしりの部分が前にズレて、背骨はグニャリと曲がっています。

Afterでは
かかとから頭まですっと伸びています。

これが痩せたように感じるの正体です。
姿勢が本来あるべきす姿へと戻ることで、見た目が変わったのです。

Beforeの写真の姿勢は随分崩れているように見えますが、
O脚・X脚・XO脚の方でこのような姿勢の方は結構多いです。
(実際、姿勢が原因でO脚のになっている方もいらっしゃいます)

この姿勢で日々生活していると思うと、足腰や首、色々なところに負担がかかっていることは、
なんとなく想像ができるのではないでしょうか?

また、不良姿勢の方が、歩いたり走ったりするのは身体使い方が上手ということも考えられませ
んよね。立ち姿勢は、どんな動きであっても基礎となりますから、非常に大事です。

ただご自分で、私は猫背だから・・・と胸を張ってしまい、逆に胸の張りすぎという不良姿勢と
なってしまったなんてこともありますから、やはり気になるのでしたら正しく姿勢のチェックを
してもらえるよう、専門家に相談されると良いと思います。

特におくがわ整体院はおすすめです(́∀`)

 

西新宿 おくがわ整体院

HP http://www.okugawaseitai.com/

TEL 03-6805-9343

東京都新宿区西新宿8-19-1 小林ビル612号

『歩く時に麻痺している足への荷重は沢山かけた方がいいの?かけない方がいいの?』

TC研究会 理学療法士の梅澤拓未です。

中国へ旅立ち約半年が過ぎました。

だいぶ生活には慣れました。

というより、むしろ日本より私は過ごしやすいかと感じています。

理由をいくつかあげますと、仕事面ではとにかくやりがいがあるということです!

中国は日本の約25倍の面積ですが、その中国全土(実際は全土とまではいっていませんがかなり遠方から来て下さる方も多いです)からわざわざリハビリを受けに来て下さいます。

その上、50分の料金は日本円に換算すると1万円以上の料金を払って頂いています。

料金のシステムについては追々お話しさせて頂ければと思いますが、基本的には4週間(週6回)で1日50分を2回(上肢と下肢)のリハビリを受けて頂いているので、患者様はリハビリ代として4週間で約50万円は負担しているということになります。

この責任は大変重いですし、結果を求められる環境です!

それが私にとってはやりがいがあり良いと感じています。

但し、実際には結果を出せずに患者様や会社に迷惑をかけていることもあります!

患者様に満足して頂けないわけですから料金も頂けず、ただ働きというわけです。

自分一人分ならまだしも営業や通訳の方も無駄働きにしてしまいますし、会社の名も汚すわけですから責任は重大です。そんな訳でまだまだまだ学ぶことが多くあります!

 

また、生活面では中国人の方はあまり周囲を気にしすぎないおおらかな性格な方が多い様に思います。私は日本では重要な“空気をよむ”ことが得意ではないので、中国にいると自然体でいられることが多いです。色々なことへの過剰な気遣いは必要ない感じです。

そして食も私には合いますし、とにかく物価が安いので、単純に生活がしやすいです。

私の中国での生活はここまでにして、現在の中国の脳卒中患者についてお話しさせて頂きます。

~。~・~。~・~。~・~。~・

 

日本の脳卒中患者数は数年前の調査になりますが29万人で、中国はといいますと200万人で約7倍となります。

その上、日本の様に医療制度は確立されていませんし、介護保険制度はもっての他です。

日本では脳卒中になったら病院に行き必要であれば必ずリハビリをするという形が近年の流れです。そして、必要であれば退院前から介護保険の申請をして、在宅でも介護やリハビリを受けることができるシステムになっています。

一方中国では、お金がなければ医療は受けられないですし、戸籍(生まれた時の場所などが決定因子になっている)によって行ける病院が異なってきます。

基本的には公的な補助は殆どなく、各家族でみていかなければならないというのが現状です。そんな理由もあり中国全体の医療やリハビリの質は遅れているというのが現状かと思われます。

何と言ってもそんな状況なので、我が社の社長も日本の川平法(促通反復療法)を受けに中国から日本に来たわけです。

 

本日はその川平法(促通反復療法)の歩行への考え方を述べていこうと思います。

皆さんは片麻痺の人の麻痺側への荷重についてどの様に考えていますか?

 

  • 麻痺側に強く荷重をしていく
  • 健側と同じくらい荷重がかけられるようにしていく
  • 良い方の足に荷重をしっかりとかけられるようにしていく
  • 麻痺側には全く荷重をかけない

 

結構 『麻痺側に体重をかけて』 と言っているセラピストがいると思います。

その結果患者さんはどの様な歩行になるでしょう!

麻痺側に荷重がかかりすぎると、対応することができず健側への重心移動がうまくできず、結果歩様の悪化、歩行速度の低下を招いてしまいます。

その為、川平法(促通反復療法)では③の良い方の足に荷重をしっかりとかけていくため 『よいほうの下肢でしっかり立って』 という声かけをしていきます

 

実際に現場で患者様をみていると麻痺側に荷重をかけすぎていることも問題ではありますが、そもそも健側でしっかりと立つことができている人がかなり少ないというのが実情ではないでしょうか。

健側でしっかりと立つことができていない状態で、麻痺側に荷重をかけることを促していけば結果どの様になってしまうかはわかりますよね。

両側ともうまく使えない状態になってしまいますよね。

簡便なテスト方法として “健側のみで少し高い台の上で立ってもらうこと” をしても良いと思います。

麻痺側の足が下がってきてしまうようでは、トレンデレブ徴候の可能性が高く健側の中殿筋などがしっかりと作用していないことになります。

 

それではどの様に 健側で立つ練習をしていけば良いのか?

 

片足立ち?  起立訓練?  バランスボード?  お尻上げ?  これらももちろん必要な時も多いでしょうし、それ以外もきりがないくらい練習方法があると思います!

 

実は川平法(促通反復療法)では、歩行中に徒手的に促通をしていきます!

 

中殿筋をタッピングしたり、骨盤の操作をしていきながら いい足でしっかりと立つことを促通していきます。スポーツをしている方はわかりやすいと思いますが、サッカーがうまくなりたい人が足の筋力だけつけてもうまくなりませんよね!

歩行も同様で、最終的には歩行の問題は歩行中に改善をしていくしかないということです!

 

結局この歩行中の促通が正確であれば何度も脳に良い信号が送られて、神経も筋も促通されていくわけです。

言い換えれば間違った歩き方をしていればずっと間違った神経回路が興奮し続けて強化していってしまうわけです。

脳卒中を発症したばかりの患者様をみることも難しいですが、何年も癖がついた歩行をしている人の歩行をかえていくことは更に難しいというのも頷けます。

川平法(促通反復療法)では歩行に限らず、間違った刺激を促通せず、必ず正確な刺激で促通をして脳に記憶させていくことが重要なわけです。

 

今回は歩行についてお話しさせてもらいましたが、もちろん歩行をする上で重要な個々の分離した運動などは、共同運動や痙縮の少ない臥位で促通をしていくことが必要なのは言うまでもありません。

中枢神経系は基本的に“やったことしか記憶しない”ので共同運動を分離して個々の運動をできるようにすることと、歩行のように複数の運動を組み合わせてできることは、区別して練習内容を考える必要はあるということです。

 

最後に会社の社長の記事が中国の地方新聞にのり、翻訳したものが川平ラボのHPに掲載されたので是非ご覧いただければ幸いです。

kawahira.org/informations/20180626101936/

本日もコラムをご覧いただき本当にありがとうございました。

 

 

※あくまでも考え方をわかりやすく説明させて頂いたため、本来は患者様のレベルや希望によって対応していくという事が最も重要なことだと考えます。

 

 

<引用文献>

川平 和美  下堂園 恵  野間 知一 : 片麻痺回復のための運動療法 促通反復療法「川平法」の理論と実際

 

 

【腰痛・O脚の方に知ってほしい】身体がこんな連動して動くって知ってましたか?

身体は関節からパキパキっと折り曲げているイメージがあるかと思いますが

実は、一つの歯車が動くと他の歯車も動く

 

 

 

 

 

 

 

と似たように
身体も、一部分が動くと他も連動して動きます。

これを専門的には運動連鎖というのですが
これは実は非常に大切な動きとなり
運動連鎖が出るはずの動きで、出ないとなると
一箇所に大きな負担がかかってしまい身体の痛みや不具合となります。

今回はこの大切な運動連鎖を感じて頂けるようなワークをご紹介します。
座って壁にもたれる場所があれば簡単にできますよ。
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壁にお尻をつけて脚を伸ばし座ります
(この時あまり背中が丸まったり、反りすぎたりしないようにして下さい)

 

 

 

 

 

 

 

各脚のつま先から股関節にかけて1本の細い赤い糸でつながっていると想像します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この細い糸が捻れることがないようにしながら
つま先を内・外・内・外というように交互に動かしていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

※ねじれてしまっているNGな動きです。

 

 

 

 

 

 

 

 

すると、つま先を動かしていますが、ふくらはぎ・太ももが一緒に内・外と動いているの
を感じますか?

これが感じられましたら

次は、坐骨の動きを感じてみたいと思います。

坐骨とは、今座っている状態で手のひらをおしりの下に置いて感じられる左右にある骨で
す。

 

 

 

 

 

 

 

 

この坐骨がつま先・ふくらはぎ・太ももと一緒に動いています。
動くのを感じてみて下さい。

糸が捻じれないように内外です。

今までの説明だけでどう動いたか分かったという方は
答え合わせとして。

動きがわからないという方は
ヒントとして、下記を読んで下さい。

脚の動きに合わせて、左右の坐骨が近づいたり、離れたりします。

脚が内外どちらの動きの時に近づく、離れるかを感じて下さい。

では実際はどう動いているかをお教えいたします。

つま先、ふくらはぎ、太ももが
内を向いた時には坐骨は近づき
外を向いた時には坐骨は離れる
わからないという方は
目を閉じて動きに集中してみて下さい。

それでもわからないという方は、おしりの下に手をおいて、実際手で動きを感じてみて下
さい。

この脚と坐骨の動きは、歩く時にも必要な動きです。

うまく動きがでないと、余計な力を使ってしまい、少し歩いただけで脚が疲れる、なんて
ことにも繋がります。

なるべくなら普段の生活では省エネで過ごしたいものです。

長く歩くと疲れる。でも筋トレをしても良くならない!
そんな方は、このような省エネの動きをうまくできていない可能性があるかもしれません
よ!

当院ではこのような自然な動きを再学習するエクササイズもご案内しています。
まずは、今回のワークをお試し下さい!

筋トレでO脚(X脚・XO脚)が改善する!?

人が身体を動かす
これ、実は結構複雑な動きしているって知ってました?

私もこの仕事を初めて、色々知った時にびっくりした記憶があります。
例えば、先生!と挙手をする時

 

 

 

 

 

 

 

 

一番最初に使う筋肉って、どの筋肉だと思いますか?
1、胸の筋肉
2,背中の筋肉
3,肩の筋肉
正解は

どれも不正解!!!!!!!

怒らないで下さい。

正解は、体幹の筋肉なんです。

腕を持ち上げる筋肉は肩の筋肉ですが、その筋肉が働く前
腕を持ち上げる0.03秒前に体幹の筋肉が固まり、腕を上げる準備をするのです。

また、腕を持ち上げる時に動かしている肩の関節も
パキンと動いているイメージがありますが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実は肩の関節4つ(6つと定義する方もいます)もあるんです。
その4つの関節、肩甲骨も一緒にうまく動かして、腕が持ち上がっているのです。

歩くとすぐ疲れる
→脚を鍛える
姿勢が悪くなってきた
→腹筋を鍛える
O脚が気になる
→内ももを鍛える
これだけではその症状が改善しない事が多いのです。

私がよくお客様に言っていることは
筋力不足で、様々な症状が起こっているのであれば
ボディビルダーは最強ですよね。

でも実際ボディビルダーの方で
少し歩いただけでぜーはー言ってしまう方もいますし
O脚、X脚、XO脚の方もいます。

なぜなら、身体を動かすには単に
こう動かすなら、ここの筋肉を使う
というように単純ではないからです。

色んな要素が組み合わさって身体を動かしているからなのです。
ですから当院では、身体を動かす為の筋肉だけではない要素を取り入れた体操をご案内し
ているのです。

筋トレしてるけど

┌腰痛
│肩こり
改善しない┤膝痛
│O脚
└疲れ

などでお困りな方は、その症状を引き起こす原因が筋力不足以外にもあるかもしれません

【現場で使える整形外科的徒手検査法コラム①】〜学校で習うテスト法は意味がない!?〜

今回のコラムのポイント

・整形外科的徒手検査法とは何か?

・「陽性だと〇〇」「陰性だと〇〇」だけでは使い物にならない!?

・感度とは?特異度とは?

 

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このコラムは、学生、若手の治療家、トレーナーなどを対象に書いています。

 

ですが他にも、数字とかはどうも苦手で「統計学?ナニソレ」という方にも読んで欲しい内容です。

 

なぜなら、これから書く内容は、整形外科的徒手検査法にだけでなく、全てのコトに必要な考え方と知識だと感じているからです。

 

可能な限り、わかりやすく書いていくつもりですので、ご興味あれば是非お付き合いください。

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ある2人のスポーツトレーナーの会話を見てみましょう。

 

先輩

「さっき見てた、少し前に膝を捻ったって言う選手の評価はどうだった?」

 

後輩

「そうですね。関節内に少し腫脹がある感じがしたので、念のためラックマンテストとマックマレーテストをしてみたのですが、どちらも陰性だったので、ACLも半月板も大丈夫だと思うんですよね」

 

先輩

「う〜ん、本人の話を聞く限りだと、もう少し慎重に確認したいな。

特に、ラックマンテストは感度も高めのテスト法だから、陰性だったならとりあえずACL損傷の可能性は低いと考えても良いけど、マックマレーテストは、感度それほど高くないからね。」

 

後輩

「え?どういう事ですか?」

 

先輩

「マックマレーテストは、どちらかと言えば特異度が高いテスト法だから、陰性だからって半月板損傷が無いって考えるのは早計かも、ってこと」

 

後輩

「????」

 

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如何でしょうか?

 

この先輩トレーナが話している話の内容を

 

「うんうん、そだよな」

 

と、わかる人は、このコラムはとりわけ面白いものでは無いかもしれません。

 

ですが、この後輩トレーナーと同じく「????」という人にとっては、是非読んで欲しいです。

 

今回のコラムでは、この先輩トレーナーが言っている用語がわかるようになるコトが目標です。

 

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【整形外科的徒手検査法(以下:テスト法)とは何か?】

 

まずは、整形外科的徒手検査法とは何かを考えてみましょう。

 

整形外科的徒手検査法とは、

 

「主に整形外科分野で、徒手にて特定の組織に負荷をかける事により、診断の補助として使われる検査法」

 

の事です。

 

怪我の特定のために使われることもあることから、スペシャルテストとか、単に徒手検査と呼ばれることもあります。

 

定義として明確になっていない部分も多く、可動域検査、神経学的検査を含める場合もあれば、それとは明確に分ける場合もあります。

 

ですが、臨床や現場においては、この分類に大きな意味はありません。

 

あくまで、他の評価方法と上手く併用し、障害の特定や重症度の判定をする為のツールの1つです。

 

例えば『向原圭「医療面接」文光堂』では、

 

「きちんと病歴を聞けば86%の診断がつき、そこに身体所見を行うと6%情報が増し…」

 

などと書かれています。

 

つまり、問診、視診、触診などの他の所見があり、その上で整形外科的徒手検査法を行うことが大切だということです。

 

整形外科的徒手検査法は、整形外科で扱う疾患の多くに遭遇するコトが多い、柔道整復師、鍼灸師、スポーツトレーナーも「評価」の一環として活用するコトが多く、ただ単に教科書上の知識だけにしないコトが重要です。

 

これからは、大いに私的な見解も含めながらですが、この整形外科的徒手検査法を臨床や現場でどのように活用すれば、より有用なものになるのかの、個人的な考えを記していきたいと思います。

 

※以下、整形外科的徒手検査法を単にテスト法、徒手検査、またはスペシャルテストと記載します。

 

 

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【「陽性だと〇〇」「陰性だと〇〇」だけでは使い物にならない!?】

 

このコラムを読んで頂いている方は、どのような方が多いでしょうか。

 

理学療法士さん、柔道整復師さん、鍼灸師さん、スポーツトレーナーさん等でしょうか。

 

もしくは、今まさにそれを目指している学生の方でしょうか。

 

それぞれ、カリキュラムは違うと思いますが、そのカリキュラムのどこかでこの徒手検査法というものが出てくると思います。

 

私自身は、柔整、鍼灸、あマ指、ATのカリキュラムに関わったことしかなく、理学療法士さんの養成課程の内情は詳しくはわかりません。

 

ですが、養成課程で使用している教科書はよく目させて頂くので、徒手検査を扱っているカリキュラムもあるのだと思います。

 

 

それらの教科書の中では、大体、

 

 

 

「◯◯テスト」

→股関節を、写真のように動かして、痛みがあれば陽性。

※陽性の場合は「※※障害」を疑うコトができる。

 

 

と、いうように記載されていると思います。

 

1つ例をあげるのであれば、とても有名な「SLRテスト」。

 

これは、柔道整復師の教科書では

 

このように記されています。

 

 

 

 

 

 

このテスト法を、患者、選手、クライアントに使ったことはありますか?

 

そのとき、こんな疑問を持ったことはありませんか?

 

「あれ?SLRテストが陽性の場合は、ヘルニアのはずなのに、この人本当に腰椎椎間板ヘルニアかなぁ?」

 

 

そして、少し経験を積んでくると、こんな風に思いはしませんでしたか?

 

「徒手検査は、あまり当てにならないものもあるから、自分の経験で判断していくコトが大事だ」

 

 

また、私自身は、まだ新人だった頃に先輩にこう言われたことがあります。

 

「SLR testは、陽性になりやすいテスト法だから、これだけを信じてヘルニアと判断してはダメだ」

 

如何でしょうか?

 

同じような事を思ったり、言われた事がある方もいると思います。

 

 

さて、

 

これらは、半分正解ですが、半分は間違いです。

 

徒手検査法の中には、確かに、あまり当てにならないものも存在しています。

 

そして、自分の経験を積み重ねて、それを生かすことは、もちろん大切です。

 

ですが、徒手検査法を使いこなす時は、自分の経験だけでなく、ある事を知らなければいけません。

 

そして、そのある事は、何故か治療家、トレーナーの養成カリキュラムには登場してこないコトが殆どなのです。

 

 

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【感度とは?特異度とは?】

 

当時の私の先輩が言っていたように、テスト法の中には確かに

 

「陽性になりやすいもの」

 

があります。

 

また、その反対に

 

「陽性になりにくいもの」

 

も存在しています。

 

これは一体どういう事でしょうか?

 

この部分の理解こそが、数ある徒手検査法を、臨床や現場で使いこなす大きなポイントなのです。

 

 

 

 

徒手検査法を使う上で、絶対に知らなければいけないコト。

 

それは「信頼度」です。

 

 

身体所見やテスト法の信頼度は、主に

 

「感度」

「特異度」

と、いう言葉で表されてます。

 

感度は「実際に異常がある患者を検知する検査の能力を示す」用語です。

 

特異度は「実際には異常がない患者を感知する検査能力を示す」用語です。

 

 

これだけでは、難しいですよね。

 

一度で理解するのは、非常に大変だと思います。

 

今回はここまでです。

 

ですので、まず、コレだけはしっかりと記憶して頂けると幸いです。

 

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 整形外科徒手検査法は、診断の為の補助ツールであり、病歴で推測し、それに補足を加えるものである。

 徒手検査法には「陽性になりやすいもの」「なりにくいもの」が存在する。

 徒手検査法は信頼度という言葉で、その有用性が判断できる。

 信頼度には、主に感度と特異度というものがある。

以上です。
→次回は、この「感度と特異度」を、可能な限りわかりやすくご説明します!!
では、失礼します。

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参考書籍・小出良子 山口功「病歴を聞くと治療がわかる」医道の日本社 2009年 https://amzn.to/2NyHBYx
・向原圭「医療面接」文光堂 2006年 https://amzn.to/2PoOlZA
・JoshuaCleland「エビデンスに基づく整形外科徒手検査法」エルゼビア・ジャパン 2007年 https://amzn.to/2oqPtQX
・社団法人全国柔道整復学校協会「柔道整復学 理論編 改訂第4版」南江堂 2003年 https://amzn.to/2C562vy

 

コラム作成者プロフィール

 

 

 

 

 

内田 誠彦(うちだ なるひこ)
NSCA-CPT 鍼灸師・柔道整復師
千葉県内高校女子バレーボール部トレーナー
千葉県内高校サッカー部トレーナー
職歴
有限会社「ケッズグループ」
二和向台整形外科
和田整形外科
現職
葦-yoshi-代表

Facebookで約3万人のフォロワーを集める「スポーツ障害を動画で学ぶコミュニティー」の創設者

 

 

O脚(X脚・XO脚)にこんな原因あるの知ってました?

検査をしっかりと行う
当院の特徴の一つです。
症状がなんであれ、原因は人それぞれです。

当院の人気コースであるO脚整体も同様に
まず検査をしっかりと行います。

O脚と言えど
・姿勢
・骨盤
・構造的な問題
と原因は人それぞれです。

今回は
・他色々な場所に行ったけど
・ネットや雑誌の情報を参考に色々試してるけど
『一向に変わらない』という方に
こんな原因もあるの!?と思って頂ける内容となっていますので
ご覧ください。
_____________________________
まずは2枚の写真を見比べて見ましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちら
BEFORE & AFTERではございません。

逆なんです。
最初の①がAFTERです。
しかも1分後に撮影した物です。

それじゃあO脚になっちゃったってことじゃん!!
と思われるかもしれませんが

一瞬でO脚にできたということは、O脚にする原因が分かっているからです。

それを説明していきますね。

私の普段の足はこれ

 

 

 

 

 

 

 

 

これはあることをして、わざとO脚にしたものです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はわざとあることをしていますが
このような状態が原因で、結果O脚になる方がいらっしゃるんです。

では何をしているのかと言うと・・・
太ももを内側に捻っているんです。

膝の向きを見て下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

左は膝が外を向いていますが
右は正面を向いていますよね。

ではこのような場合、膝を外に向ければ良いのかというと、そうではありません。

歯車を一つ回すと、隣の歯車が動き、そのまた隣が・・・というように
身体も運動の連鎖が生まれます。

先程の太ももを例にしてみると
骨盤が前に倒れ

太ももが内に捻じれ

ふくらはぎが内に捻じれ

足首が捻れる
という連鎖が起きているのです。

ですから、太ももの捻じれは、単に太ももが原因だということではなく
姿勢の崩れによる骨盤の傾き
足首によるもの
O脚の隙間をなくそうと膝を内に捻っていること
などがが関係している可能性があるのです。

このような場合
足だけにアプローチしていてはなかなかO脚は良くならないのです。

これは、O脚の原因の一つでありますので
他の要因もあります。

しかし、あまり聞いたことない今回のような原因があるこ言うことをご理解頂けたのでは
ないでしょうか?

色々試しているけど一向に良くならない
という方は一度専門家に見て頂くことをお勧めします。

もちろん当院大歓迎です\(^o^)/

私O脚なんですけど、歩くとふくらはぎが疲れます!

長時間立ったり、歩くとふくらはぎがパンパンになって疲れる!
そんな方いらっしゃいませんか?

 

 

 

 

 

 

ハイヒールを履くと余計にそう感じるかもしれませんね。

ふくらはぎと聞くと
なんとなく聞いたことがあるかもしれませんが
腓腹筋や、ヒラメ筋を伸ばすストレッチなんかを思い出すのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

普段運動していないお父さんが
子供の運動会のPTA種目に参加する前に
『怪我しないように』と一生懸命やるストレッチはだいたいこれですよね!

ふくらはぎが疲れているなら、ストレッチをやればいいでしょ
と思われるかもしれませんが
実はふくらはぎにある筋肉というのは
先程ご紹介した物以外にも色々あるのです。

その色々ある筋肉の中でも、後脛骨筋という筋肉が実はパンパンになってしまっている人
が少なくありません。

この筋肉は、ふくらはぎ中でも、奥の方にある筋肉です。
こういった外から見てわかる筋肉の奥の奥にあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

ですので、自分ではわかりにくい部分です。
しかし、足首の硬さにも関係したり、O脚の原因になるなど
非常に重要な筋肉です。

ですがご自分では気づかず見落としがち。

O脚で、しかもふくらはぎが疲れやすい!
そんな方は、ぜひ一度で当院にお越し下さい!

理学療法士 梅澤拓未先生の川平法コラム① 

TC研究会 理学療法士の梅澤拓未です。

 

 

 

 

 

 

 

 

中国へ旅立ち3か月半が過ぎました。現在、大変素晴らしい環境で中国人の脳卒中患者様に対してリハビリを実施させて頂いております。

 

この経験をTC研究会の皆様にお伝えして、少しでも皆様の仕事などに役立てられればと思います。そして海外での仕事・脳卒中について・川平法って何? などに興味を持たれている方もどうぞお読み頂ければ幸いです。

 

以前のコラムにのせましたが、もう一度簡単に私が中国で働くことになった経緯を話させて頂きます!

私の勤務先である 『悠康健康管理有限公司(www.yk-health.com/)』 の社長(30代女性)は数年前に脳卒中を発症しました。重い麻痺が残り、リハビリのため中国で良いと言われる沢山の病院を回りましたが効果がありませんでした。しかし、あきらめきれず日本で良いリハビリ方法があるということで、鹿児島県にある病院で『川平法』を受けました。

 

そして、今まで良くならなかった麻痺が回復していき、現在では中国の脳卒中患者のための会社を経営しています。

そんな社長が日本人のセラピストをさがしているという情報を耳にして、以前から中国に興味があった私には“自分にも何か役に立てることがあるのではないか”と大変興味が湧き、直ぐに中国に見学に行きました。既に二人の日本人セラピストがおり大変素晴らしいリハを行っているのを拝見しその場で就職の希望をしました。(現在私も含め4人のセラピストがいます) これが中国行きの簡単な経緯です。

 

 

今回のコラムでは、私の勤務先の社長の麻痺を改善させた『川平法』についてお話ししたいと思います。

 

川平法(促通反復療法)とは、鹿児島大学医学部名誉教授、促通反復療法研究所(川平先端リハラボ)所長の川平和美先生が開発した脳卒中片麻痺の治療法です。

 

『川平法は、促通手技によって随意運動を実現し、それを反復することによって随意運動を実現するために必要な神経路を再建/強化することを目的とした神経路強化的促通療法である。』  と述べられています。

 

川平法は、脳の可塑性を利用した運動学習です。脳は行った運動しか学習しない為、患者自身の随意運動が実現しやすいように促通によって助けます。そしてその実現した随意運動を反復することで、神経路を強化していきます。そうすることで患者がひとりで随意運動を実現できるようになることを目指していきます。

 

ちなみに脳卒中治療ガイドライン2015において促通反復療法はエビデンスレベルがグレードBで“行うように勧められる”治療方法となっている。

近年のガイドラインでは、科学的根拠が重要であり、以前から脳卒中患者に行われており教科書や授業でも出ていた治療法でもグレードがCで“信頼性・妥当性が不明確 科学的根拠がない”とされているものも出てきています。

 

このことは大変重要で、例えば 私が小学生の頃は サッカーの練習中は水は飲んではいけない や 野球の投球後は肩を冷やしてはいけない など何の科学的根拠もなく行われていたことがありました。グレードCというのは同じではありませんが極端に言うとこの状態に近いことになります。そしてこのエビデンスのグレードは大変しっかりと精査されているものです。

 

人の体を見ていく上で、エビデンスレベルの低いものを提供していくことは大変怖いことです。皆さんも今一度 自分達の行っている内容 について考えてみてはいかがでしょう。

 

それでは、川平法は実際にどの様に治療をすすめていくかというと、電気刺激や振動を併用使用し動かしにくくなったところに対して促通をしていきます。

促通に関しての特徴としては

・伸張反射や皮膚筋反射を利用 (本来体が持っている刺激に対する反応)

・1部位に対して100回程度の促通を行う

・口頭指示などにより意図した随意運動を促す

などがあります。

従来の治療法などとの違いとしては、患者さんが受動的でないことです。

現在でも治療などで関節や筋を伸ばす時間は長いと思いますが、川平法は基本的にストレッチと筋力強化を同時に行いながら神経にも促通をかけているため短時間で効果を発揮できます。

この辺はPNFとも同じような効果が考えられます。PNFとの違いとしては、手指や足部など抹消の麻痺に関してのアプローチ方法が多くあり脳卒中患者に適しています。

治療中患者さんは常に能動的かつ選択的な随意運動を行っており、イメージとしては大脳皮質の運動野の特定の場所に対して刺激を100回送り神経回路を強化しているという感じです。

麻痺や感覚障害で刺激が入力されづらい人に対して電気や振動で強い刺激を脳に送っていきます。

そのため、施術者も相手の反応を確実にキャッチしそれに対して狂いなく的確に刺激を100回送らなければ効果が出ないため、大変な集中力と技術が必要となります。

 

今回は川平法の概要を簡単に述べさせて頂きました。次回は具体的な部分や中国の健康産業・医療の状況についてお伝えしたいと思います。また、興味がある方は “悠康健康管理有限公司”を検索してみて下さい。中国語なので内容はわからないと思いますが、患者さんのビフォーアフター動画などもありますので、是非一度ご覧下さい。

 

本日もコラムを読んで頂きありがとうございました。

筋膜・ボディーワーク・ロルフィング®

TC研究会で今年も”ムーブメントを伴う筋膜へのアプローチ”を担当させてもらいます、ロルフィングプラクティショナー(ロルファー)の宮井です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回のコラムのテーマは筋膜・ボディーワーク・ロルフィング®️です。

 

極々簡単にこの三者の関係を表すと、”ボディーワークの一種であるロルフィングは筋膜を扱います”ということになります。
では、まずボディーワークとは何かを見ていきましょう。

 

ボディーワークとは?

人間の健康を構成する三つ要素である”ボディー(身体)”、”マインド(精神)”、”スピリット(魂・霊性)”を互いにつながりがあるものと捉え、ボディーに対してワーク(働きかけ)し、他の二つの要素も含め全人間的に”Well-being(良い状態でいること)”をもたらすアプローチを指しています。

ロルフィングの他に、フェルデンクライスメソッド、アレクサンダーテクニーク、エサレンマッサージ、ヨガ、ピラティス、太極拳などが含まれるとされます。

スピリット(魂・霊性)なんて言うとオカルト臭く感じてしまう方もいるかも知れませんが、海外では”スピリチュアルフィットネス”という言葉を良く耳にするようになりましたし、世界保健機関(WHO )憲章にも提案された事があるなど無視できない概念になりつつあります。

ボディーワークと言う言葉が使われはじめたのは、1960年代にアメリカで起こった”人間性回復運動(主に心理学者を中心とした人間の潜在能力を探求しようという潮流)”の中心施設であった、カリフォルニアのエサレン研究所であったようです。当時そのエサレンの住人であったゲシュタルト療法の創始者 Fritz Perls が、ロルフィングを受けたところ、身体的にも精神的にも健康になったことに感銘しロルフィングをエサレンの活動に取り入れました。こんなエピソードからもロルフィングとボディーワークの関連性がうかがい知れます。

 

ロルフィングとは?

アメリカの生化学者アイダ・ロルフ(1896-1979)が考案した重力との調和をゴールに、筋膜をはじめとした結合組織に働きかけて、身体を統合するボディーワークです。

1940年代に筋膜にストレッチや圧を加えると組織が動くことに気づいたロルフ博士は「筋膜を本来あるべき位置に動かして身体のバランスを整える」ことを基本原理とし、自らの施術をStructural Integration(構造の統合)と呼び発展させ続けました。いつしか彼女から施術を受けることを”ロルフする”、つまり”Rolfing(ロルフィング)”と呼ばれるようになりました。

その後、ムーブメントや気付き・感じ方を重視する手法の導入により、より多様性を増したアプローチになってきています。

 

ロルフィングのセッション

一対一で行うロルフィングの個人セッションは、主に筋膜に対して徒手的にアプローチする”手技”、五感やイメージなどを用いる”知覚”、動きを用いる”ムーブメント”の三つを織り混ぜて行われます。

また、10回のセッションを通して全身をバランスするように組み立てられた”ベーシック10シリーズ”がロルフィングセッションの基本として存在し、初めてロルフィングを受けられる方には勧められています。

 

ロルフィングは治療ではない
世の中に数ある手技療法、医療機関や治療院で行う処置や施術とロルフィングの違いは何でしょうか? ここでは三つのパラダイムに分けて見ていきます。

第一パラダイム:治療意図のない純粋に安楽やリラックスを目的としたもの

第二パラダイム:外科的手術や矯正技法など特定の痛みや症状の除去を目的とする治療、処置など

第三パラダイム:心身を一つの存在として見なし、その統合を助ける全体論的なアプローチや身体教育など

とすると、ボディーワークであるロルフィングは第三パラダイムに属します。
例えば、膝の痛みを治してもらいたいというクライアントが来てもロルフィングでは直接膝を治しにかかることはありません。初期の段階でクライアントは痛みのある膝に注意が向いてしまうのは仕方のないことですが、全体を意識するロルフィングを体験する中で、他の部位へのアプローチで膝の症状に変化が生じることや、膝以外にも生き生きとした自分の体が存在していることに気付きはじめるはずです。自らの体の捉え方が変わる(パラダイムシフト)と行動や周囲の環境への認識が変化するかもしれません。痛みがあることで必要以上に減らしていた外出の機会が増えるかもしれませんし、どことなく楽しみ切れずにいた友人との一時を取り戻せるかもしれません。

このようにボディーワークであるロルフィングはボディーに働きかけることでマインドやスピリットにまで影響を与え、人生をより豊かなものに変えていける可能性を秘めていると感じています。

 

まとめ

すべての臓器・器官に浸透し人体をひとまとめにしている筋膜。その筋膜への働きかけが気付きを生み、自身や世界の捉え方が変わって行く。自分が変わると周りが変わる。そういった体験をする人が増えることで世の中が変わっていく。大袈裟かも知れませんが、そんなお手伝いができれば嬉しいなと密かに思っております。