月別アーカイブ: 2018年5月

O脚・X脚の改善は、まず原因究明から!

当院の人気コースである
O脚(X脚・XO脚)コース
このコースでは下半身を中心の施術
(筋・筋膜・関節・筋バランスの改善)


エクササイズ
(正しい下肢の使い方をマスター)

O脚・X脚・XO脚を根本から改善する
というコースです。

一般的に整体を受けるとなれば
施術に一番時間かけて行うイメージですよね?

しかし当院では
『直るO脚』か?『直らないO脚』か?
の評価をしっかり時間をかけて行います。

O脚・X脚・XO脚などのアライメント原因は
姿勢・骨盤・足などさまざまですが
骨の構造上が原因という場合もあります。

構造上というとなんだか難しいので、分かりやすく言いますと
骨のもともとの形が問題であるという場合があり
その場合直らない、もしくは直りにくいケースが多いです・

そのもともとの骨の形状の評価を、当院ではまず最初に行うのです。

幾つかの評価を行うのですが、その中でも特に大腿骨の根本の部分(大腿骨頚)の捻れ具合(前
捻角)の評価は非常に重要であると感じています。

これも分かりやすくご説明します。
太ももの骨(大腿骨)は骨盤の寛骨臼というくぼみにこのようにしてはまっています。

 

 

 

 

 

 

 

この写真は正面から見ていますが、これを真上から見てみると分かるのですが

 

 

 

 

 

 

 

大腿骨は、骨盤に対してパコーンと真横についているわけではなく
大腿骨頭(骨盤につている部分)から大腿骨頚(大腿骨頭)から横に張り出している部分が少し
前に捻れて繋がっています

この大腿骨頚の捻れを専門的に言うと『前捻角』と呼びます。
この捻れは通常8~15°前に捻れているそうです。

しかし、人によっては先天的なものか、あとから生活習慣などによる後天的なものかはわかりま
せんが、捻れの角度が通常の8~15°の捻れよりも、大きかったり小さかったりする方がいます。

捻れの大きいタイプを前捻股、捻れの少ないタイプを後捻股と呼びます。
通常、自然に立つと膝は正面を向くようになっていますが
前捻股の方は両膝が内を向き
後捻股の方は両膝が外を向きます
前捻股の方はX脚になりやすく
後捻股の方はガニ股になりやすいと言われています。

このように骨の形状は一般とは異なることが原因のO脚(X脚・XO脚)である場合
それを無理に矯正してしまうと
膝はもちろんのこと、足・腰などに負担がかかってしまうことになりかねません!
どういうことかと言いますと

前捻股の人(自然にしていると膝が内を向くタイプ)の膝を無理に正面を向けるということは
普通の股関節の人でいうなら
無理にガニ股に矯正するような物なんです。

逆に後捻股の人(自然にしていると膝が外を向くタイプ)の膝を無理に正面に向けるということ

普通の股関節の人で言うなら、無理に内股にしているようなものです。

ですから
一般の方で本屋インターネットに書かれている情報、もしくは自分流で頑張る事も良いかとは思
いますが

・効果が出ない
・逆に書いてある事をそのままやると膝や股間節(足の付け根)に違和感が出るという方は

一度専門家に診てもらう事をお勧めします!

西新宿 おくがわ整体院

HP http://www.okugawaseitai.com/

TEL 03-6805-9343

東京都新宿区西新宿8-19-1 小林ビル612号

専門家向け TC研究会コラム【筋膜にアプローチするとどうなるの!?】

TC研究会で今年も“ムーブメントを伴う筋膜へのアプローチ”を担当させてもらいます、ロルフィングプラクティショナー(ロルファー)の宮井です。

 

 

 

 

 

 

 

 

二回目のテーマは”筋膜にアプローチするとどうなるの!?”です。

 

 

 

 

 

 

 

 

実際、筋膜に徒手的にアプローチすると施術者は受け手側の体が”柔らかくなった”、”潤っている”、”通りが良い”、”動かしやすい”などと感じる事があります。対して受け手側からは”軽い”または”重い”、”存在感がある”、”大きくなった”、”スムーズに動かせる”などの感想が聞かれます。

 

では、この変化はどこからやって来るのでしょうか?体の中では何が起こっているのでしょうか?少し掘り下げていきましょう。

 

 

感覚器としての筋膜

 

筋膜内にはパチニ、ルフィニ、ゴルジ、自由神経終末といった感覚受容器が豊富に存在することが確認されており、筋膜は”最も重要な感覚器官”とも言われています。

 

徒手刺激などのアプローチにより筋膜内の受容器から中枢神経系、自律神経系に情報が伝達されると、そのフィードバックとして局所・全身の筋緊張、局所循環、筋膜内平滑筋の活動に変化が起こるとされています。

つまり、筋膜にアプローチすることで組織が柔らかくなったり、潤ったりしますよ、と言うことです。

 

また、筋膜へのアプローチによって受容器の活動が正常化すると疼痛が軽減する事もわかっています。

 

さらに、一部の受容器は内受容感覚の受容器として働きます。内受容感覚とは軽さや重さ、むずがゆさ、温感、空腹感、性的感覚、痛み、身体の所有感など体内をモニタリングする感覚を指し、情動とも関連する脳の島皮質に情報を投射します。受け手側がアプローチ後に感じる、軽さや重さ、時に得られる幸福感などははこの内受容感覚由来であることが考えられます。

 

オステオパシー創始者のA.T.スティルが”筋膜は脳の支店である”と述べたように、筋膜へのアプローチは筋膜だけにとどまらず、脳をはじめとした”神経系との語らい”と捉えることもできるのです。

 

 

細胞への働きかけ

 

神経系を介さない筋膜自体の変化も存在しています。

 

運動や徒手刺激によって筋膜が引っ張られると筋膜内の細胞が活性化し、細胞が作り出すコラーゲン線維の量に増減がおきたり、線維の向きや張力に変化がおこったりします。つまり組織損傷後の治癒過程やリモデリング、組織の厚みや密度、緊張に我々が行う徒手刺激が影響を与えることを意味しています。

損傷組織に無理に刺激を加えて無駄にコラーゲン線維を増やして瘢痕組織をつくってしまうような事は避けたいものです。

それにしても筋膜内の細胞に影響を与え、その振る舞いを変えてしまうと言うのですから興味深いものです。

 

 

徒手である意味

 

我々がセミナーで扱う筋膜へのアプローチは徒手で行います。では筋膜ローラーに代表される器具を使ったアプローチとの違いは何でしょうか?

端的に言えば、徒手は”効果器”であり”感覚器”でもある事と考えています。

アプローチ時に、触れた手(手とは限りませんが)は受け手の組織に影響を与える”効果器”となりますが、また同時にその手は組織の状態を感知する”感化器”の働きもします。施術者が”感覚器”から得られた情報を元に接触の深さや方向性を変えるとするなら、受け手の組織には新たな変化がもたらされ、「あっ、力が入っていた」「そこってそんなに硬かったんだ」などの”気付き”が受け手に生じやすくなります。その気付きが「力を抜いてみよう」「こっちに動いたらもっと柔らかくなるかも」といった衝動を生み、行動に移した時、受け手が受け手で無くなるのです。我々のセミナーで重要視する”受け手も参加する”、”共にワークする”と言うことです。

このような体を通した相互のやり取りが施術効果を高め、受け手が施術後に感じる”存在感がある”、”大きくなった”といったボディーイメージの変化につながるファクターになっていると考えています。

 

 

まとめ

 

今までに述べてきた変化が具体的にどの様な効果につながるかというと、

 

・痛みの改善

・組織灌流の促進

・スライド、グライド機能の回復

・可動域の改善

・関節と筋の動きの正常化

・モビリティ、スタビリティ、弾力性の回復

・組織の緊張の正常化

・過度な硬さ、緻密化、線維化の予防

・創傷治癒、リモデリングの促進

・手術後の癒着防止

・ボディースキーマ、ボディーイメージの改変

・姿勢の向上

 

などなど挙げればきりがありません。筋膜へのアプローチは数えきれないほどの可能性を秘めているのだと思います。

 

今後、自分のアプローチが受け手の脳や細胞に影響を与えると考えると、きっと触れ方も変わってくるのではないでしょうか?